天井ボードにアスベストが含まれているかの見分け方|危険性や種類、除去方法まで徹底解説
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天井にアスベストが使用されていることの危険性
アスベストは目視で確認できないほどの非常に細い繊維で構成されていて、建材の劣化や解体作業などの衝撃によって容易に飛散するという特徴があります。
飛散した粒子を吸い込むことで健康被害が生じる可能性が指摘されており、ばく露量やばく露期間によって影響が変わるとされています。
短期の接触による発症リスクについては不明な点もありますが、労災認定の事例が蓄積されていることから、建材が損傷した状態を放置することは望ましくありません。
天井で使用されてきたアスベスト建材には、吹付け材や折板屋根裏の断熱材など複数の種類があります。これらは外観だけで判別することが難しく、ロックウールやグラスウールなど見た目が似た無害な素材と混同しやすい点も課題です。
外観確認だけで判断する行為は、接触や破損につながり飛散のリスクが高まるため避ける必要があります。
明らかに木材や石材のみで構成された部材を除き、判断のために製造メーカーの品番確認などを行う場合でも、それ自体が事前調査に該当し、報告対象の際に留意しなければなりません。
アスベストの含有が確認された場合は、建材の破損状況や建材レベルに応じて飛散防止対策を実施します。
除去工事を行う際は呼吸用保護具の着用に加え、隔離養生や湿潤化などの措置が求められます。レベル1又はレベル2の該当する建材レベルの場合は廃石綿等として取り扱い、特別管理産業廃棄物として適切に処理しなければなりません。
封じ込めや囲い込みを選択した場合でも、当該建材の劣化状況を継続的に監視する体制を確保する必要があります。
天井に含まれる可能性があるのアスベスト建材の種類
天井で代表的なアスベスト建材の一つに、アスベストを混合した石膏ボードがあります。
外観は通常の石膏ボードとほぼ同じですが、裏面の型番や防火材料の認定番号を照合して使用の可能性を判断します。成形板に該当するため飛散性は比較的低いとされていますが、破損時には粉じんが発生するため注意が必要です。
また、ひる石とアスベストを混ぜて吹き付けた仕上げ材が天井に見られる場合もあります。
粒状の凹凸が特徴で、過去には複数のメーカーが仕上げ材として使用していた記録があります。吹付け材は劣化すると崩れやすく、調査時には飛散防止措置が欠かせません。
さらに、吹付けアスベストも天井の代表的な建材です。
施工年代によって種類が異なり、水分を含ませると表面の質感が変化し、繊維状の形状が確認されることがあります。見た目ではロックウールや断熱材と混同しやすく、専門的な分析による調査が必要になります。
屋根裏面に貼り付けられた断熱材が天井側に残っているケースもあります。
折板屋根の内側にアスベストを含むフェルト材を貼り付けたもので、経年劣化により剥がれ落ちる可能性があるため、改修工事では注意して確認します。
天井に使用されているアスベストの見分け方
①設計図書や施工記録に記載された建材名の確認
吹付け材のように建材に製品名を直接記せない場合でも、施工年代からおおよそのリスクを推測することができます。
1970〜1980年代に吹付け材やアスベストを含有する石膏ボードが多用されていたため、それらの時期と着工日または施工時期が一致する場合は慎重な調査が必要となります。
②天井材の外観や質感を観察
吹付け材は粒状の凹凸が見られることが多く、劣化が進むと繊維状の部分が垂れ下がることがあります。また、屋根裏側に貼られたフェルト状の断熱材が剥がれかけているケースもあります。
ただし外観のみでの判断は危険であり、表面をこすったり破損させると粉じんが生じるおそれがあるため、調査時には湿潤化と防じん対策が欠かせません。
③天井材の劣化状況の確認
経年劣化が進んだ吹付け材は崩れやすく、わずかな振動でも飛散する場合があります。
石膏ボードなどの成形板は比較的飛散しにくいとされていますが、破損した状態では繊維が露出する可能性があり、安全管理上の注意が必要です。
④専門機関での分析調査
有資格者が天井の一部を湿潤化したうえで採取し、顕微鏡による分析でアスベスト含有の有無を確認します。
天井は高所作業となるため、落下粉じんのばく露を避けるための十分な養生や足場の確保が求められます。
天井にアスベストが使用されていた場合の除去方法
①作業区画の隔離養生
天井材の多くは石膏ボードやけい酸カルシウム板などレベル3に区分される建材ですが、切断時に粉じんが発生するため、まず作業区画を隔離養生します。
周囲をシートで囲い、負圧になるよう除じん装置を設置することで、粉じんが外部へ漏れない環境をつくります。取り外す前には湿潤化を行い、表面に水分を含ませて繊維が空気中へ舞い上がることを抑えます。
②手作業での天井の解体
天井の解体は電動工具を避け、手作業で順に取り外します。石膏ボードは破損させなければ飛散しにくいため、固定ビスを外しながら一枚ごとに丁寧に降ろす方法が一般的です。
吹付け材が露出している場合や断熱材が堆積している場合は、落下粉じんに触れないよう作業者の位置を調整し、呼吸用保護具を確実に着用します。取り外した天井材は表面の付着物を拭き取り、速やかに二重梱包します。
③区画内の清掃
撤去後は区画内の清掃を行います。HEPAフィルター付きの集じん機で床面や設備に残った粉じんを回収し、湿式拭き取りで最終確認します。
天井裏に粉じんが残る構造の場合、外観がきれいに見えても繊維が残存していることがあるため、必要に応じて追跡調査を行います。
④産業廃棄物処理場への運搬
廃棄物は非飛散性石綿含有産業廃棄物として扱われ、管理型最終処分場への搬入が求められます。運搬時は密閉容器への収納が必要で、破袋の可能性がある場合は外側の粉じんを除去したうえで搬出します。
作業内容は自治体へ届出の対象となるため、法人としては作業手順書や飛散防止措置を示した書類を準備し、期限内に提出することが欠かせません。
※天井材は高所での作業が多く、崩落や落下粉じんに伴うリスクもあるため、除去方法は建材の種類と設置環境を踏まえて検討することが重要です。
※判断に迷う場合は、調査から除去までの一連を専門業者へ依頼すると、安全性と法令遵守を確保しやすくなります。
危険度の高い状態のアスベストを見分ける方法
■表面が毛羽立っていないか
劣化の初期段階では表面がわずかに毛羽立つことがあります。結合材が弱まり、繊維が露出し始めている状態で、触れればさらに損傷が進むおそれがあります。
毛羽立ち自体はすぐに飛散する段階とは限りませんが、劣化の兆候として捉えることが大切です。
■粉状の質感になっていないか
さらに進行すると、繊維がほぐれて粉状に近い質感になり、外力が弱くても崩れやすくなります。
この段階は飛散リスクが高まり、調査者が直接触れないことが原則です。調査結果の報告が義務づけられる工事では、現場状況を正確に記録したうえで対応方針を検討します。
■吹付け材の一部が膨らんで垂れ下がっていないか
吹付け材では、綿状の部分が膨らんで垂れ下がることがあります。
重力の影響を受けて変形するほど結合力が弱まっている状態で、衝撃や振動による飛散の可能性が高まります。特に天井内部では気付かずに劣化が進む場合があり、照明交換など軽微な作業でも問題が生じるおそれがあります。
■層が浮いて見えないか
層が浮いて見える、もしくは下地から離れて隙間が生じている状態も危険性が高いとされます。
密着力が低下しているため、部分的な剥離が発生しやすく、破感品が落下した際に周囲へ繊維が広がることがあります。
■局所的な破損はしていないか
さらに損傷が進むと、局所的な欠損が生じることがあります。
破れた箇所から内部の繊維が露出しやすく、安全性が大幅に低下します。欠損が複数箇所に及ぶ場合は、全体としての安定性が低く、既に微量の飛散が起きている可能性も否定できません。














