アスベストレベル3建材の工事は届出不要?必要・不要の見分け方と解体の流れ
- 最終更新日:
アスベストレベル3の建材とは?
元請業者が解体や改修工事を行う際、現場で使用されているアスベスト含有建材は、アスベスト粉じんの飛散性の程度によって3つのレベルに区分されます。レベル1は最も飛散性が高い吹付け材、レベル2は断熱材や保温材、耐火被覆材などレベル1ほどではないものの比較的飛散しやすい建材、レベル3はスレート板やビニル床タイルなどの成形板等、比較的飛散性の低い建材を指します。
レベル3建材は、切断や破砕を行わない限り、空気中に繊維が飛散しにくいとされています。そのため、レベル1・2に比べて作業基準や規制は一部緩やかです。ただし、「飛散しにくい」=「安全」というわけではありません。劣化や破損の状況、施工方法によっては飛散の可能性があり、適切な取り扱いが求められます。
主なレベル3建材の例としては、窯業系サイディング、スレート屋根材、フレキシブルボード、ビニル床シートなどがあります。これらは主に1970年代から1990年代初頭にかけて広く使われ、2006年9月1日の全面禁止以前に施工された建物では残存している可能性があります。
作業にあたっては「作業計画」の策定が義務とされており、工事の範囲や方法、飛散防止措置、安全衛生管理、廃棄物処理などを明確にする必要があります。除去作業では湿潤化を徹底し、可能な限り原形のまま取り外すことが推奨されます。廃材は適切に収集・運搬し、石綿含有産業廃棄物として処理します。
アスベストレベル3工事の届出要否の判断基準
アスベストを含む建材は、通常は非飛散性を保ちやすい建材で、切断や破砕を伴わなければ粉じんはほとんど発生しないため、作業基準はレベル1や2に比べて緩やかとされています。しかし、劣化や破損の状態によっては飛散の可能性が高まるため、注意が欠かせません。
2021年の法改正以降は、すべての石綿含有建材を対象に事前調査結果記録の3年間が義務化されました。加えて2022年4月以降は建築物の解体で解体面積が80㎡以上、あるいは改修や補修工事で請負金額が100万円以上の場合には、労働基準監督署や自治体への報告が必要となっています。
さらに建設リサイクル法に基づき、特定建設資材を用いた建物であって床面積が80㎡以上の解体工事では分別解体・再資源化のための届出も求められます。一方で、大気汚染防止法による特定粉じん排出等作業実施届や安衛法関連の建築物解体作業届は、原則として飛散性の高いレベル1・2が対象であり、レベル3のみを扱う場合には不要です。
ただし自治体ごとに条例で独自の規制が課される場合もあるため、事前確認が重要です。
アスベストレベル3の解体工事の流れ
「レベル3のアスベスト解体工事って、どんな流れで進めるのだろう?」と疑問に思う方も多いでしょう。
結論から言えば、レベル3建材の場合は行政への届出という観点ではレベル1・2のような厳格な届出義務はなく、一定規模以上の解体・改修工事の場合の事前調査結果の報告と、建設リサイクル法に基づく届出のみが必要です。ただし、届出が不要だからといって作業を軽視してよいわけではなく、適切な手順と安全対策を守ることが重要です。
以下に、一般的なレベル3の解体工事の流れを紹介します。
事前調査
まず「建築物石綿含有建材調査者」の有資格者が建材の調査を行い、アスベストの有無・レベル区分・劣化状況を確認します。必要に応じて試料採取や分析を行い、発注者・自治体への説明に備えます。
届出の要否判断
レベル3は大気汚染防止法に基づく届出は不要ですが、建設リサイクル法の届出は必要です。自治体独自の条例による追加届出がある場合もあるため、工事開始前に確認しておきましょう。
飛散防止計画の策定
湿潤化・養生方法・作業員の保護具・廃材の梱包方法など、具体的な飛散防止措置を計画します。計画内容は現場作業員全員が理解できるよう、安全衛生教育で周知することが欠かせません。
解体・撤去作業
解体時は粉じんの飛散を最小限に抑えるため、建材をできる限り破砕せずに撤去します。必要に応じて作業区域を区画・隔離し、湿潤化・防じんマスクの着用を徹底します。また、石綿作業主任者の選任と作業従事者への石綿特別教育の実施も必要です。
廃棄物の処理
撤去した建材は石綿含有産業廃棄物として適切に処理します。飛散・流失を防ぐため袋詰め・シート掛け等の措置を行い、運搬業者・処分業者へ引き渡す際にはマニフェストで処理完了まで管理します。
工事後の確認・記録保管
作業後は現場清掃を行い、飛散の有無を確認します。事前調査報告書・写真による作業記録・発注者に提出する作業完了報告書の写し・廃棄物処理記録などは、それぞれの保管義務の機関に合わせて保管しておく必要があります。
アスベストONEで分析依頼から書類作成・電子報告までを効率化
「アスベストONE」は、クラウド上での分析依頼から進捗状況の確認、書類作成までをワンストップでサポートするクラウドサービスです。
システムに沿って入力するだけで、法令に準拠した作業計画書や報告書を自動で生成できるため、これまで手間のかかっていた書類作成業務を大幅に効率化できます。さらに、CSV形式で一括出力したデータはGビズIDと連携して電子報告が可能なため、複雑な行政手続きもスムーズに対応できます。
また、書類の作成状況や進捗がクラウド上で“見える化”されており、現場・事務所・協力会社の間で常に最新情報を共有・確認できます。
これにより、手戻りや確認作業を最小限に抑えた、無駄のない連携が可能になります。
EMSでは、アスベスト対応に関する無料の個別相談も承っております。
専門スタッフが現場の状況を丁寧にヒアリングし、法令に沿った対応方法をわかりやすくご案内いたします。
まずは分析からはじめて、手間とコストを削減できる実感をぜひお確かめください。














_20250214.png)
