収集運搬資格の基礎知識|産業廃棄物の関連資格や取得方法、欠格要件まで解説
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産業廃棄物に関連する資格とは
産業廃棄物を適切に処理するためには、法令で定められた資格や許可を有する人材や事業者が必要となります。これは、廃棄物が環境や人体に悪影響を及ぼさないように管理するためであり、処理業務に関わる者に一定の知識と技能が求められているからです。
産業廃棄物を扱うには、まず事業として収集運搬や、処分を行う場合に「産業廃棄物収集運搬業許可」や「産業廃棄物処分業許可」を取得しなければなりません。これらは都道府県知事の許可制となっており、講習会の受講や施設基準の遵守が前提条件となります。また、現場で廃棄物を取り扱う担当者には「廃棄物処理施設技術管理者」などの資格が用意されています。
廃棄物処理施設技術管理者は処理施設の稼働に不可欠で、焼却や中間処理の過程を適切に監督する役割を担います。
さらに、環境に配慮したマネジメント体制を築くために「公害防止管理者」や「環境計量士」といった国家資格を取得するケースもあります。公害防止管理者は大気や水質の汚染防止に関する監督を行い、環境計量士は排水や排ガス中の有害物質を正確に測定し、環境基準を満たすように管理します。これらは廃棄物処理に直接関わるだけでなく、施設運営や排出事業者のコンプライアンスを支える上で有効な資格です。
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産業廃棄物収集運搬業許可の取得要件
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するために、まず基本となるのが講習会の受講です。公益社団法人日本産業廃棄物処理振興センターが主催する講習会を受講し、修了証を取得することが求められます。法人の場合は代表者や役員のうち一定の立場にある者が受講対象となり、個人事業主であれば本人が受講しなければなりません。これにより、廃棄物処理に関する知識と責任ある姿勢を備えているかが確認されます。
次に必要なのが、運搬のための施設や設備です。産業廃棄物は飛散や流出を防止する措置が不可欠であるため、専用車両や適切な運搬容器を備えていることが条件となります。さらに、その車両を駐車するための場所についても権利関係が明確であることを証明する必要があり、土地の登記簿や賃貸借契約書などを提出することが一般的です。
加えて、事業計画も欠かせません。どのような廃棄物を、どこからどこへ運ぶのか、その際にどのような車両や容器を使い、飛散や漏洩を防ぐためにどのような措置を講じるのかといった具体的な内容を示す必要があります。
また、経営の安定性も審査対象です。産業廃棄物処理は継続性が重要であるため、債務超過に陥っていないか、適切に税金を納めているかといった財務状況がチェックされます。必要に応じて過去の決算書や納税証明書を提出し、経営基盤が健全であることを証明しなければなりません。
委託時に確認すべき産業廃棄物収集運搬業許可の内容
事業活動に伴って発生する産業廃棄物は、排出事業者が最終的な処理責任を負うと法律で定められています。そのため、収集運搬を外部の業者へ委託する際には、単に契約を結ぶだけでは不十分であり、相手が適正に業務を行えるかどうかを事前に確認することが不可欠です。
特に注意すべきなのが、産業廃棄物収集運搬業許可証の内容です。許可証には有効期限や取り扱える廃棄物の種類、許可を受けた自治体の範囲などが明記されており、委託しようとする業務内容と一致しているかを確認することが求められます。
例えば、複数の都道府県にまたがって廃棄物を運搬する場合には、搬出元と搬入先の両方の自治体で許可を受けていなければなりません。有効期限が切れている許可証を提示されたまま委託すれば、法令違反に問われるのは排出事業者自身となるため、常に最新の許可状況を確認する必要があります。
さらに、許可証に記載された品目の確認も欠かせません。産業廃棄物は20種類に区分されており、廃油や汚泥、廃プラスチック類など種類ごとに取り扱いの可否が分かれています。委託したい品目が許可証に含まれていない場合、その業者に運搬を依頼することはできません。
特に感染性や毒性のある特別管理産業廃棄物は、通常の許可とは別に特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可が必要となるため、より慎重な確認が求められます。また、許可証の名義が契約相手の法人名と一致しているかどうかも大切なチェックポイントです。別会社やグループ会社名義の許可証で業務を行うことは認められていませんので、契約先と許可証が同一であることを必ず確認しましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可の欠格要件
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する際には、申請者に一定の適格性が求められます。その中でも特に重要なのが欠格要件です。欠格要件とは、申請者が業務を適正に遂行できるかどうかを判断する基準であり、これに該当すると申請は不許可となります。法人の場合は役員の一人でも、個人の場合は申請者本人が該当すれば許可を受けられません。さらに、すでに許可を有している処理業者が欠格要件に該当した場合、許可取り消し処分の対象となり、処理業者としての事業継続自体が立ち行かなくなることとなります。
具体的には、成年被後見人や被保佐人、破産者で復権を得ていない者は申請できず、過去に禁錮以上の刑を受け、その執行を終えてから5年を経過していない者も結核要件の対象となります。また、廃棄物処理法や水質汚濁防止法、大気汚染防止法などの環境関連法令に違反し、罰金以上の刑を受けた場合も同様に5年間は欠格要件に該当します。
さらに、過去に産業廃棄物や一般廃棄物の収集運搬業許可を取り消され、その取消しから5年が経過していない場合も許可は認められません。暴力団関係者やその影響下にある法人も欠格要件に含まれ、暴力団員でなくなった場合でも5年間は欠格状態が続きます。加えて、業務に関して不正や不誠実な行為を行うおそれがあると認められる場合も、社会的信頼を欠くとして許可が下りません。
申請書や添付書類に虚偽の記載がある場合も同様に不許可事由となり、形式的に要件を満たしていても許可は得られない仕組みです。このように欠格要件は、産業廃棄物の適正処理を確保するための大切な制度です。排出事業者が安心して委託できる環境を整えるためにも、収集運搬業を行う事業者は法令を順守し、社会的信用を維持することが不可欠です。
許可取得を検討している場合には、自らや役員が欠格要件に該当していないかをあらかじめ確認し、問題があれば再申請可能となるまでの期間を考慮したうえで計画を立てることが重要です。
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