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ケイ酸カルシウム板とは?アスベスト含有リスクの見極め方と除去工法を詳しく解説

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ケイ酸カルシウム板とは?

ケイ酸カルシウム板は、ケイ酸質と石灰質を主成分とする無機系の板材で、住宅や事務所など多様な建物で広く採用されています。
法人が建物の改修や更新を計画する場面でも扱われることが多く、軽量で加工しやすい点や、火に強い性質を備える点が特徴です。
通常は天井・軒裏・壁の下地などに使用され、調湿性にも優れているため、水回り周辺の施工に向いています。

ケイ酸カルシウム板には性能の異なる種類があり、用途に応じて選択されます。断熱性を重視した種類は軽量で、保温性を確保したい場所に適しています。
一方で、強度や耐水性を高めた種類は、外部環境に触れる部位や湿度の高い場所で使われることが一般的です。建物の部位ごとに最適な種類を配置することで、長期的な安定性を維持しやすくなります。

素材そのものは吸湿性が高いため、外部からの水分に接する環境では、防水塗装やシーリング処理など、別途の保護措置が必要になる場合があります。
建物を管理する際は塗膜の状態を定期的に点検することで、膨張やひび割れなどの経年変化を抑えやすくなります。特に軒天や外壁では、雨風の影響を受けやすく、保護層が低下すると腐食や剥離が進む可能性があります。

また、軽量であることからリフォームでも扱いやすい建材とされます。
既存の天井材や軒天材が傷んだ場合、張り替え作業で大きな負荷をかけずに交換できるため、工期が短縮しやすい点がメリットです。マンション共用部の隔壁板としても採用されることがあり、破損時の補修でも利用されます。

ケイ酸カルシウム板の使用用途

①住宅や事務所の内装
内装での使用が挙げられます。住宅や事務所の壁面・天井材として取り入れられることが多く、熱の影響を受けにくい性質から防火区画にも用いられます。
吸湿性が比較的高いため、室内の湿度を調整しやすい点も評価され、水回り周辺の壁材として選択される例もあります。施工時に加工がしやすいことから、リフォームで部分的な張り替えが発生する場面でも使われる素材です。

②外壁や軒裏
外壁や軒裏での活用があります。外部環境に触れやすい部位では、耐久性や耐火性を確保する目的で採用されることが多く、特に強度や耐水性を高めた種類は、外壁材の下地や軒天の仕上げとして利用されます。
素材そのものは吸湿性を持つため、外装用途では防水塗装やシーリングで保護層を付与することが一般的です。塗膜が劣化すると水分が浸透しやすくなるため、定期点検で状態を確認する必要があります。

③リフォームや改修工事
リフォームや改修工事でも重要な役割があります。軽量であるため建物への荷重を抑えやすく、既存の天井材や軒天材の交換に適している点が利点です。
耐火性能の向上を目的とした改修では、下地への追加施工として選ばれることもあり、耐震補強と併せて使用される場合もあります。マンションの隔壁板として採用される例もあり、破損時には部分交換しやすい建材として扱われます。

ケイ酸カルシウム板とアスベストの関係性

ケイ酸カルシウム板は、かさ比重によって第1種と第2種に分類されており、この区分が建材におけるアスベスト使用の可能性のレベルに関係します。

第1種は比較的薄く密度が高い素材で、1960年代から2004年頃までに製造された一部にアスベストが使用されていました。内装や軒天など仕上げ材として多く使われているため、改修の現場で遭遇しやすい建材です。

第2種は厚みがあり軽量で、鉄骨の耐火被覆などに利用され、1990年頃までアスベストを使用した製品が存在していました。このため、外装や躯体周辺の工事でも注意が必要です。

アスベスト含有のケイ酸カルシウム板はレベル3の扱いとされますが、第1種は他のレベル3建材より繊維の飛散性が高いとされています。そのため、作業時には湿潤化と隔離養生を徹底するよう求められています。
第2種レベル2の分類で、より強い飛散防止措置が必要になります。どちらの種類も、施工時に破砕や切断が生じると粉じんが発生しやすく、分析で含有を確認する前にみなしで作業を進める場合には、最も厳しい措置を取る必要があります。

事前調査では、設計図書や納品記録から製造時期や品番を確認し、現地では表面仕上げの下にケイ酸カルシウム板が隠れていないかを慎重に確認します。判断がつかない場合はサンプル採取による分析が必要です。
ケイ酸カルシウム板は内装・外装の広い範囲に使われるため、見落とすと工事計画に影響が出る可能性があります。適切な区分と調査を行うことで、安全に改修を進めやすくなります。

ケイ酸カルシウム板にアスベストが含まれている可能性

一定期間に製造された製品にはアスベストが使用されていた可能性があり、改修工事では慎重に取り扱う必要があります。
外観が似た建材が多いことや、仕上げ材の下に隠れて設置されることが多いため、現場では見落とさないための工夫が求められます。

ケイ酸カルシウム板は表面が平滑で、塗装後は石膏ボードやセメント板と区別しにくいことがあります。
とくに天井裏や間仕切り内部のように通常目視できない場所では、図面と実際の納まりが一致していないケースもあり、材料を誤認しやすくなります。
また、器具の裏側や配管ルートの周辺など部分的に狭い場所に使われている場合、サンプル採取の位置選定にも注意が必要です。

アスベスト使用の時期については、製造年代だけでは判断が難しい場合があります。建物の増築や設備更新で複数年代の材料が混在しているケースもあるため、部位ごとに施工履歴を確認しながら調査を進めることが大切です。
同じ建物でも、ある場所は非含有で別の場所は含有ということも珍しくありません。木材やガラスなど明らかに非含有の素材とは異なり、ケイ酸カルシウム板は外見のみで判断することが困難な建材に該当します。

事前調査では、まず設計図書や製品カタログに記載されている品番・厚み・用途を確認し、年代の手掛かりを把握します。
現地では仕上げ材の撤去前でも確認できる範囲を丁寧に調べ、必要に応じて小さな貫通部や端部から材質を確認する方法が取られます。
メーカーの不含有証明を確認する行為自体も事前調査に該当し、証明書がない場合にはサンプル採取と分析による確認が望ましいとされています。

アスベストを含有するケイ酸カルシウム板の除去工法

①作業区域の設定
除去作業は、まず作業区域の設定から始まります。対象範囲の外へ繊維が移動しないように、区画を明確に分けるための隔離養生を行います。
周囲をシートで覆い、必要に応じて負圧管理装置を使用することで外部への空気流出を抑えます。屋外に設置されている場合でも、風向きを踏まえた場内動線の整理が欠かせません。

②材料の湿潤化
次に、材料の湿潤化を行います。乾いた状態でボードを外すと粉じんが舞いやすくなるため、あらかじめ水分を含ませて作業することで飛散量を抑えられます。
ただし、過度の湿りは部材の破損を招くこともあるため、現場の状況に応じた水量を調整する必要があります。固定金具の撤去や仕上げ材のはがし作業は、部材を揺すったり強く叩いたりしない方法を選びます。

③袋詰め処理
部材を取り外した後は、袋詰め処理を行います。アスベストを含むケイ酸カルシウム板第2種は特別管理産業廃棄物として扱われます。飛散防止のため産業廃棄物は二重包装が原則です。
袋の外側に付着した粉じんが残らないよう、拭き取りを行ってから搬出します。現場の床面や工具類にも繊維が付着することがあるため、HEPAフィルター付き掃除機を使用し、粉じん除去後の清掃と吸引回収を丁寧に実施します。

④作業区域内の空気環境を確認
すべての工程が終了した後、作業区域内の空気環境を確認し、粉じんの残留がないことを確認してから隔離を解除します。工事規模によっては事前の届出や作業計画書の提出が必要となるため、調査結果と合わせて行政への報告も行います。
ケースによっては表面仕上げの下に複数種類のボードが重ねて施工されていることもあり、撤去計画の段階で建材の構成を整理しておくことで、作業の安全性を高めやすくなります。

 

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