【現場の声/よくある質問】アスベスト含有仕上塗材・高圧洗浄水、どうやって処理するの?
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「石綿含有仕上塗材ってどうやって処理するの?」
「高圧洗浄した時って水の処理とか必要なの?」
お客様とお話させていただくなかで、このような質問を多数いただきます。
今回は、石綿含有仕上塗材の望ましい除去・処理方法をご説明します!
仕上塗材とは?
主に、吹付け・ローラー塗り・こて塗りなどによって仕上げる材料(吹付けタイル、じゅらく等)です。
ひび割れやダレ防止用、また、コンクリートの凹凸を埋めるために塗る下地調整材に石綿が含まれていた事例があります。
そのため、石綿含有の仕上塗材や下地調整材を除去する際は、必ず湿潤化をしなければなりません!
また、除去した塗材の破片が飛散しないよう、作業内容に応じた養生を行うことが求められます。
それではどのような除去方法が望ましいのか見ていきましょう!
1 剥離剤を使って、除去する方法
仕上塗材の種類によっては、剥離剤と呼ばれる薬品を用いて、仕上塗材を軟化させて除去することができます。
剥離剤による軟化は湿潤化と同じと扱われるため、追加の散水などは必要ありません。
※養生については軟化した仕上塗材で周囲が汚れない程度のもので作業ができます。
※廃棄する際の固化剤等での処理は不要です。
2 高圧洗浄を使って、除去する方法
高圧水を用いる場合、湿潤化は十分に行われますが、石綿を含む廃水が周囲に飛散しないよう、十分な養生を行う必要があります。
廃水はすべて回収し、そのまま産業廃棄物として処分するか、凝集沈殿などの水処理を行う必要があります。
※処理後の水を下水道に放流する場合は、必ず事前に下水道局へご相談ください。
※廃棄物については汚泥状となるため、高分子吸水材やセメントなどで固化したうえで、頑丈な袋に2重梱包して処分してください。
3 電動工具を使って、除去する方法
電動工具(電気グラインダー等)を用いる場合、石綿の飛散の恐れが大きいため、プラスチックシートや防音パネルを用いて、作業現場を隙間なく隔離養生する必要があります。
電動工具を用いる場合、散水などで除去対象の塗材を常時湿潤化することが必要です。
感電に注意して、作業完了まで湿潤な状態の維持が必要です。
まとめ
一般的に、仕上塗材や下地調整材は水を吸いにくいため、散水しながら除去作業を行うなど除去作業中も材料を湿潤な状態に保つ必要があります。
また湿潤化に使用した水には石綿が含まれているため、適切に回収・処分する必要があります。
これらの事に気を付け、皆様には引き続き意識を高め、どのような工事規模・内容でも石綿対応を続けていただければと存じます。
参考記事:「アスベスト含有仕上塗材の除去について」(足立区HP)
https://www.city.adachi.tokyo.jp/kankyo-hozen/asub_tozai.html