【検証動画】小規模工事でも事前調査必須!よくある作業での建材の粉じん発散状況から見る、アスベスト事前調査の重要性
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アスベスト(石綿:いしわた)は天然の鉱物が繊維状に変形したもので、その汎用性の高さから「奇跡の鉱物」と呼ばれ、私たちの生活の至る所で使用されていました。
ですが、その有害性から今は全面使用禁止となっています。
アスベストは主に建築物を中心に使用されているため、何の対策もしないままリフォーム・解体等の工事を行うと、将来「中皮腫」や「肺がん」といった命に関わる病気を発症してしまいかねません。
そこで国は、労働者・地域住民・お客様をはじめとした”人”や”環境”を守るために、2021年から段階的にアスベスト関連法令(石綿障害予防規則・大気汚染防止法)の改正を施行。法律で、建築物などの解体・改修工事の前後にはアスベストの調査・報告が必須となり、電動ドリルでの穴あけのような小規模な作業(工事)でも、アスベストの対策が必要となっています。
アスベストによる健康被害(中皮腫や肺がん等)は、工事等で飛散したアスベストを含む建材を吸い込んでしまう事で、発症します。
では、本当に小規模な工事でもアスベストを含む建材は飛散しているのでしょうか?
一般社団法人企業環境リスク解決機構(CERSI)は、作業別での建材の飛散状況を可視化する実験を行いました。本コラムでは、その様子をご紹介いたします。
【本コラムを動画でも!】
一般社団法人CERSIが行った飛散状況を可視化した実験動画をご覧いただけます。
金づちでの釘打ち/抜き
まずは、金づちでの釘打ちの様子です。
上記画像左側の可視化画像を見ると、飛散物はごくわずかであることがわかります。
ドリルによる穴あけ(内装材)
次に、ドリルによる内装材の穴あけの様子です。
ドリルによる穴あけでは、相当量の建材からの粉じん発散が確認できました。
また、発散した粉じんは、穴あけ作業後にも空間中に滞留する様子も可視化できています。
ドリルによる穴あけ(外装材)
次に、ドリルによる外装材の穴あけの様子です。
内装材への穴あけ同様、外装材のドリルによる穴あけでは、相当量の建材からの粉じん発散が確認できました。
また、穴あけ作業後に空間に滞留する様子も確認ができました。
ビス打ち(インパクトドライバー)
次に、インパクトドライバーでのビス打ちの様子です。
ビス打ちにおいて、通常は目に見えない建材からの粉じんの発散が確認できます。
ビス抜き(インパクトドライバー)
最後に、インパクトドライバーでのビス抜きの様子です。
ビス抜きにおいても、抜いた際のボード粉の落下に加え、通常は目に見えない建材からの粉じん発散が確認できました。
さいごに
いかがでしたか?
ドリルやドライバーでの穴あけのような軽微な作業でも、建材が飛散している様子がお分かりいただけたかと思います。
アスベストは非常に軽いため飛散性が高い物質です。そのため、気づかないうちに吸い込んでしまい、中皮腫や肺がん発症の原因になってしまいかねません。
小規模な作業であっても、アスベスト事前調査を含めた対策は必要です。
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▼小規模工事等の着工前に必要な手続きについて
厚生労働省 石綿ポータルサイト https://www.ishiwata.mhlw.go.jp/procedures/