解体・リフォーム・改修事業者ためのアスベスト情報サイト

解体・リフォーム・改修事業者ためのアスベスト情報ナビ

過去の【一斉パトロール】の実施結果から紐解く、今後の行政の動きについて

  • 投稿日:
  • 最終更新日:

大阪府では、石綿の飛散を防止するための取り組みとして、「建築物解体現場等一斉パトロール」が実施され、今年6月に実施されたパトロールの結果が同年7月に発表されました。

既にこの情報をご存じの方も多いかと思いますが、再度ご確認いただき、現状の行政の動きを把握していただければと存じます。

▼大阪府のパトロール実施結果資料:
https://www.pref.osaka.lg.jp/jigyoshoshido/asbestos/202106pato.html

【実施結果について※以下引用】
今回のパトロールでは、「建築物にかかる石綿使用の有無を事前調査した書面の備付け」、「事前調査結果の掲示」及び「適正な石綿飛散防止措置についての指導」等に関し、延べ165件の指導を行いました。

今後とも、大阪府では適正な石綿飛散防止措置を推進するため、通常の立入検査やパトロール実施のほか、工事関係者に対する周知徹底に取り組みます


【パトロール結果】
・パトロールを実施した現場数 :385件
・指導総数          :165件

【指導の内容】
※詳細は上記「大阪府のパトロール実施結果資料」をご覧ください

 

パトロール結果からわかること

①事前調査結果の掲示や作業計画の作成に関する指導件数が多い
事前調査結果の掲示については、A3サイズ以上の大きさで掲示することが義務付けられております。工事に従事する方にはもちろん、周辺住民の方にも見える所に掲載することで、安心していただける要素となりますので、行政も非常に注目している点かと思われます。
また、作業計画の作成について、小さな工事は必要がないと勘違いしている方も多いかと思われますが、工事の大小に限らず必ず必要なものとなっております。勘違いを防ぐためにも、行政は注目していると思われます。


②事前調査書面の備付けに対する指導件数が多い
事前調査結果の掲示だけでなく、現場に備え付けているかについても指導件数が多い結果となりました。事前調査をするだけでなく、きちんと現場に備え付け、工事に従事する方がいつでも確認できるようにすることが重要となります。


③調査の指導件数が少ない
事前調査の実施については6件と、全体の数と比べると少ない指導件数となっております。この結果から、事前調査に関しては、元請けの皆様がきちんと対応しているということがわかります。法律上の義務となっており、未対応であると厳しい罰則もあるため、皆様意識を高め対応いただいているのかと思われます。


行政から「今後とも、大阪府では適正な石綿飛散防止措置を推進するため、通常の立入検査やパトロール実施のほか、工事関係者に対する周知徹底に取り組みます。」とあるように、今後もさらなる立ち入り、指導が行われると予想できます。

また、大阪府だけでなく、今年10月11月に行われた全国一斉パトロールの調査結果についても年内に公表されるのではないかと考えられます。
皆様には引き続き意識を高め、石綿対応を続けていただければと存じます。

この記事に関連する記事